鴻巣の教育、何が変わる? ICT教育化について、わかりやすく解説
今、全国から注目を集めている鴻巣市のICT教育化。
そもそも、ICT教育化とは何なのでしょう?
実際のところ、何が変わっていくのでしょう?
今回、一からまとめてみたいと思います。
・ICT教育とはなんですか?
まず、ICTとは「情報通信技術」のこと。
パソコンやタブレットなどを使った授業は、最近、テレビやニュースで見ることも多いかと思います。
先生が大きな電子黒板の前に立ち、指でタッチして画面を変更。
それが生徒たちの手元にあるタブレットにも反映され、黒板と同じ画像が、生徒たちの手元にも映る。
――そんなイメージが頭に浮かべば、それこそ、まさに「ICT教育」においての授業場面です。
一人に対して一台の端末を配布することで、学校・自宅と関係なく、興味のあることを即座に調べることができる。
そして納得するまで自ら学べることができるのが、「ICT教育」なのです。
この方法で一番特徴的なのは、テスト用紙やドリルなどがほぼなくなるということ。
今までは当然だった宿題のドリルなどは、すべて電子化。
ランドセルやカバンで持ち帰るのは、タブレット一つになる、という未来もありえますね。
鴻巣市では、全国でいち早くこれを実現させようとしているのです。
・情報の安全性は大丈夫?
新しい教育の変化に対し、パソコンに不慣れな方は「怖い」と思うのではないでしょうか?
特に、万が一、個人情報が漏れてしまったら……、そう考えるのは当然です。
情報漏洩を防ぐために、「SINET(サイネット)」というネットワークが使用される予定になっています。
これは本来、研究機関などで使用される大変高度なセキュリティで守られたネットワーク。
通信速度も速く、大切な研究データを守るために構築されたものになります。
それを学校教育に使用するというのは、本当に驚くべきことなのです。
・家にWi-Fiがないのだけれど、授業についていけるの?
そして、もう一つ心配になってしまうのは、ご家庭でインターネットに対応していない場合。
鴻巣市では、生徒に配布される機器一つ一つに、教材をダウンロードするとのこと。
おうちでインターネット環境がなくても、周囲の子と同じように宿題ができるということですね。
宿題の提出も、学校に行けばオンラインになるので即座にできます。
「あ、家に宿題を忘れちゃった!」の言葉を、聞かなくなる日が来るかもしれません。
・教育に情報通信技術を導入して、どういうところが良くなるの?
新型コロナによって、休校になってしまった方は多かったでしょう。
特に大変だったのは、授業ができないことと、お友達とコミュニケーションが取れなかったことではないでしょうか。
ICT教育になれば、おうちでも学校の先生や仲良しの生徒とコミュニケーションをとることができます。
先生も、生徒の宿題などを自宅で採点。
働き方改革として、いざというときのテレワーク対応はもちろん、今まであった丸付け、書類の整理などの負担を軽減できると考えられています。
様々な情報が溢れるインターネットの世界では、情報に対する確かな知識と、それを育む教育が必要です。
そして、インターネットとは本来、教育の可能性と、子供たちの好奇心を何倍にも広げてくれる知識の泉でもあります。
鴻巣市はICT教育を令和3年4月1日より、本格稼働予定。
新しい教育によって、生徒の皆さんが伸び伸びと学習できるようになるのが楽しみですね。